化石展示

  ★化石ってナンだ?
  化石は奇跡のタイムカプセルだ!
 化石というものを、ひとことで言い表すならば〜「地質時代」という太古の昔に生きていた生物の痕跡(証拠) といったところでしょうか。
化石
 そう、「痕跡」ですから、その生物の身体のどこか一部分でも、または足跡とか跡形だけでも、れっきとした化石といえるのです。
大昔の生物の身体やその跡が、地層や岩石の中に埋まって、永い間に少しずつ少しずつ周囲の石と同化して、遂に石になってしまうわけです。
地中に埋没する生物
でも、全て化石に残るわけではありません。

 生物たちの身体や痕跡は、そのほとんどが腐食したり、風化して崩れてしまい、化石にのこる確率は数万分の1と云われています。

 これはもうほとんど奇跡ですね!
 
  地質時代って・・・いつ?
原始地球 今からおよそ1万年前から、地球に岩石ができたといわれている約36億年前までの、気の遠くなるような太古の時代を「地質時代」と云います。


 発見されている隕石の年代から考えて、地球の年齢は約46億歳といわれています。そして、この地球に最初の生命体が現れたのは、約30億年前と推定されており、それはごく原始的な単細胞生物だったようです。
 
「化石」と「遺跡」のちがい
「化石」と呼べるものには、条件があります。それは次の2つです。

@自然に地中に埋没したもので、人が埋めたものではないこと
A地中に埋まって1万年以上経っているもの

では、貝塚は化石でしょうか??・・・答えはNoです。

 「貝塚だって1万年以上前のものが有るじゃないか!」と云う方もいらっしゃるでしょうが、あれは古代人が、食べた貝を捨てたものですから、@の条件に外れます。貝塚は「化石」ではなくて、「遺跡」と呼ぶべきものです。
1万年経過貝塚






ミイラは化石でないではエジプトのミイラは?・・・それも答えはNoです。

 人が遺体を腐食しにくい状態にして埋葬したものですから、これも明らかに「遺跡」です。
 
「化石」は石とはかぎらない!?
 「化石」とは、ギリシャ語のFossil="地中から掘り出した物"という言葉を和訳したものです。ですから、先程の2つの条件さえ満たしていれば、必ずしも石とは限りません。

例えば石油。
石油は液体ですが、数億年前の動物や植物が地中に埋まり、油に変化したものですから、れっきとした「化石」なのです。

マンモス それから、100年ほど前にシベリアの永久凍土から発見されたマンモス。生身の氷漬けマンモスですが、数万年前に自然に凍って、出土したものですから石になっていなくても「化石」と呼んでOKです!
さて、「化石」ってどんなモノか、なんとなくお分かりいただけましたか?
 
さて、では次に化石の主役「アンモナイト」について、ご紹介しましょう
   アンモナイトは仲間がいっぱい!
アンモナイト 化石を展示している博物館に行くと、必ずと云っていいほど見られるのが「アンモナイト」(Ammonite)。

 化石に興味のない人でも、きっと一度くらいは、あの愛嬌のあるぐるぐる巻きの殻を、ご覧になったことがあるハズです。

 アンモナイトの化石は、ほぼ世界中から発見されており、これまで報告されている種類数は、ざっと1万種以上もあると云われています! 一口にアンモナイトといっても、ずいぶん沢山の種類が有るんですね。

 でも、化石で発見されているのは、アンモナイト全体から見ればほんのちょっぴりにすぎないわけですから、アンモナイトの全盛期には、きっと地球の海という海に、アンモナイトが溢れ返っていたのではないでしょうか。
 
アンモナイトってナンなんだ?
アンモナイトは軟体動物の仲間ですから、見た目どうりの貝の仲間と云えなくもありません。でも、どちらかと云えばタコやイカに近い生物です。
イカ・タコ・アンモナイト
 殻を持つタコ・イカの仲間と云ったところですネ。この仲間は、胴体と脚の間に頭があるので、“頭足類”(トウソクルイ) と呼ばれています。


 貴方のお友達にそんな人が・・・居たらコワイですよネ。

あ それから、種類によってはスミを吐くものもいたようです。ヤッパリね。
 
  アンモナイトは、いつ頃栄えたの?
 そもそもアンモナイトは、約5億年前の古生代オルドビス紀に登場したオウムガイ類から進化したもので、約4億年前の前期デボン紀に、原始的な「アンモノイド」(Ammonoidea)が登場しています。

 そして、陸で恐竜が栄えた中生代という時代には、海ではアンモナイトが大いに栄えていました。

アンモナイト年代図
 しかし、永い間栄えたアンモナイトも、中生代の末(約6500万年前)には、陸の恐竜たちや空の翼竜、海の首長竜・魚竜などと共に、謎の絶滅を遂げてしまったのです。
 
アンモナイトは地層年代を探る手がかり
 そんなわけで、アンモナイトは「中生代」という時代に栄え、その時代の終わりに滅んでしまったので、中生代の「示準化石」とされています。

示準化石なんて、ちょっと難しそうなコトバですが、ようするに、これまで発見されたアンモナイトは、研究によってすべて年代が分かっていますから、アンモナイトの年代を調べれば、発掘した地層の年代も分かるというわけ。
アンモナイト プラセンチセラス 例えば、プラセンチセラス(Placenticeras)は、代表的な中生代後期白亜紀のアンモナイトです。

 このプラセンチセラスが発掘されたら、その地層は自動的に、中生代後期白亜紀(約8000万年前?7000万年前)の地層ということになるわけです。
 アンモナイトは潜水艦 !?
アンモナイト断面 アンモナイトの殻の中には、空気を貯めておくいくつかの部屋があって、殻の外側近くには1本の管(連室細管)が通っています。

 この管で殻の中の気圧を調整し、潜水艦のように浮いたり沈んだり、水中を自由に泳ぐことができたようです。

 殻口からジェット水流のように水を噴き出して、速いスピードで泳ぐこともできました。
 
神のシンボル、アンモナイト
「アンモナイト」の名はずいぶん古くから使われていたようです。

 古代ギリシャでは、太陽神アンモン(Ammon)の神殿に、羊の角を祀る週間があったといいます。

 この太陽神の頭に、羊のような巻き角があると伝えられていたからで、羊はアンモン神の使いと考えられていました。


アンモナイト オルソスフィンクテス しかし、どうしても羊の角が手に入らないとき、人々は、この渦巻き型の不思議な石を、羊の角の代用として使用したそうです。

 そこで、太陽神アンモンの名を冠して「アンモナイト」と名付けられたと云うことです。
 云われてみれば、確かに羊の角にソックリなものもありますネ。
 
 絶滅の謎
絶滅 恐竜絶滅の原因について、色々な説はあっても未だにはっきり解明されていないように、アンモナイトの絶滅についても、原因は分かっていません。

 只、恐竜もアンモナイトも、ほぼ同時期に繁栄の頂点を迎え、同時期に滅んでいることから、両者の絶滅には何か共通の原因があると考えられています。
隕石衝突 実は、恐竜・アンモナイトの絶滅については100以上もの説があって、正に諸説紛々。中で最も有名なのが、「隕石衝突説」です。

 巨大隕石が地球に衝突して地球環境が激変、空は闇に覆われ氷河期が到来し、激しい地殻変動が起こる。
 その中で、恐竜やアンモナイトを始めとする様々な生物達が滅んでいったとする説です。

 これまでテレビなど色々なメディアで何度も何度も紹介されてきた説ですが、では何故、恐竜以外の爬虫類、例えばワニやヘビは絶滅しなかったのか。
オウムガイ アンモナイトは滅んだのに、何故ごく近縁のオウムガイは生きのびたのか。

 隕石衝突説に限らずどの説も、“生きのびた生物の理由”がちゃんと説明しきれていないのです。